自動化エージェントの修正

すでに動いている自動化エージェントを変えるためのガイド。おかしな提案の修正、ルールの調整、実行時間の変更、モデルの切り替えなど。「何が困っているか(または何を変えたいか)」を言葉で伝えると、Claudeが動いているエージェントを読み、実データで問題を再現し、直し方を提案し、本番に反映する前に「変更前と変更後」をシミュレーションで見せます。承認・有効化など“人だけ”の操作も整理します。

これは何?

すでに自動化エージェントが動いているとします(自動化エージェントの追加 で作ったものです)。運用していると、そのうち変えたくなります — 「おかしなものを提案し続ける」「1時間早く動かしたい」「本当に強いシグナルのときだけ知らせてほしい」「別の Slack チャンネルに送りたい」 など。

あなたがやることは、追加のときと同じです。「何が困っているか(または何を変えたいか)」を言葉で書いて Claude に渡すこと。あとは Claude が /maintain-platform-agent スキルに沿って進めます。ただし1つ大事な作法があります — Claude はまず動いている実物のエージェントと実データを確認し、本番に反映する前に「変更後」を「現状」と並べて見せます

このページの記号:

  • 🤖 = あなたの Claude に任せられる手順(プロンプトをコピーして渡す)
  • 👤 = あなたが手でやる手順
  • 🛠 = admin / owner だけができる手順(権限がなければ頼む)

前提として、エージェントがすでに存在していて、Claude が MCP でプラットフォームに接続済みである必要があります。新規で作るなら先に 自動化エージェントの追加 を。MCP 未接続なら Claudeに接続 (MCP) を済ませてください。

依頼のしかたは2種類(どちらでもOK)

変更のお願いには2つの伝え方があり、Claude はそれぞれ扱いを変える、と知っておくと役立ちます。

あなたの伝え方Claude の扱い
困りごと「不要な部屋まで毎回フラグを立ててくる」まず実データで根本原因を突き止める
直し方の指定「対象期間を7日から14日に変えて」検証すべき仮説として扱う(そのまま実行しない)

もう決めた直し方まで、なぜ検証するの? あなたの直し方が根本原因を解決しないこともあれば、あなたのケースは直っても余計なものまで巻き込むこともあるからです。だから Claude は本番に入れる前に実データで確かめます。損はありません — 反映した“後”ではなく“前”に分かるだけです。

変更の大きさは?(3つの「レベル」)

変更はどれも同じ重さではありません。Claude はあなたの依頼を満たすいちばん低いレベルを選びます — 低いほど速く・安全で、コードすら不要なことが多いです。

レベル変わるものコード/PR は要る?本番反映のしかた
運用設定いつ動くか、どのモデルか、どの Slack チャンネルか、提案か自動か不要すぐに反映
挙動(ロジック)エージェントの実際のルール、文言、読むデータ不要 — 新しい「バージョン」人が承認・有効化する
新しい能力今は持っていないデータや機能が必要必要 — コード+PRPR をマージ → 承認・有効化

レベルはあなたが選びません — 変えたいものが実際どこにあるかを Claude が見極めて教えてくれます。ほとんどの変更は上2つのレベル(コード不要)で収まります。

はじめる前に(前提条件)

必要なもの理由担当
対象のエージェントがすでに存在して動いている作るのではなく“変える”作業だから👤 新規なら 自動化エージェントの追加
MCP 接続済みClaude が実物のエージェント・実行履歴・実データを読めるように👤 まだなら 接続ガイド
何が困っているか/何を変えたいかのざっくりした説明相談を始めるため👤 あなた
承認・有効化できる agent-console の admin、または頼める admin挙動の変更を本番で動かす最終ステップ🛠 admin
PR をレビュー/マージできること新しいコードが要るとき(最上位レベル)だけ🤖 Claude が書く → 👤 レビュー/マージ

エージェントの変更は「プロンプト1つで完了」ではありません。短いループです: 伝える → Claude が診断する → あなたが進め方を承認する → Claude が変更してシミュレーションする → あなたが見比べる → 人が有効化する。このうち2つは、わざと人間のチェックポイントにしています。

ステップ1 — 伝える → Claude が実データで診断する 👤 → 🤖

どのレベルか、エージェントがどう作られているかを知る必要はありません。何が困っているか(または何を変えたいか)を1〜2行で伝えるだけです。Claude は (1) リポジトリを最新化し、(2) /maintain-platform-agent スキルを読み、(3) 動いている実物のエージェントと直近の実行履歴を MCP で読み、(4) 実データで問題を再現し(エージェントが見たのと同じ行を実際に取り出し)、(5) 診断・変更案・テスト計画を返します。

このステップでは、プラットフォームには何も変更が入りません。Claude は読む再現するだけです。

Claude Code の Plan Mode で始めると、Claude が何かを触る前に、診断と進め方を確認できます。

🤖 診断を始める(最後の数行だけ編集)
Claudeプロンプト
この Vibe Coding Platform の Agent Console にある、既存の自動化エージェントを変更したいです。 まず、このリポジトリを最新の状態に更新し、/maintain-platform-agent スキルの内容を理解してください。 そのうえで、何かを変更する前に: - 動いている実物のエージェント(今の instruction)と直近の実行履歴を MCP で読み、 - 私が言っていることを、エージェントが読む「実データ」で再現し、 - 根本原因を突き止めてください(私が直し方を指定した場合は、それで本当に直るか・他に何が影響するかも確認)。 そして診断結果を教えて、それを直せる「いちばん小さいレベル」で変更を提案し、本番に反映する前に実データでどうテストするかを説明してください。まだ本番は何も変えないでください。 変更したいエージェント: (分かれば名前を書く。例:「シフトレポートのエージェント」) 困っていること、または変えたいこと: (1〜2行で。例:「掃除不要の部屋までフラグを立ててくる」「7:00 ではなく 6:00 に動かしたい」)

最初のチェックポイント — Claude が何かを変える前に、あなたが進め方を承認する — が大切なのは、動いているエージェントの変更を“当てずっぽう”にしないためです。もし Claude が実データで問題を再現できなければ、それも1つの答えです。見てもいないものを「直す」のではなく、そう伝えてくれます。

ステップ2 — Claude が変更し、「変更前・変更後」を見せる 🤖 → 👤

進め方に納得できたら、Claude はいちばん低いレベルで変更を行います — ただしまだ有効化しません。そのうえでシミュレーションします。現状のエージェントと変更後のエージェントを、同じ実データ(多くは明日のデータ)で走らせ、変更前・変更後を見せます — エージェントの動きが何がどう変わるか、そして同じくらい大事な「何が変わらないか」も。

🤖 変更する(無効のまま)→ 現状と新版をシミュレーション
Claudeプロンプト
その進め方でお願いします。では: - それを直せる「いちばん小さいレベル」で変更してください。ただし有効化(activate)はしないでください。 - そのうえで、現状のエージェントと変更後のエージェントを、実データ(例:明日)で走らせてシミュレーションし、 - 変更前・変更後を見せてください: 提案や出力が何がどう変わるか、そして何が変わらないかも確認してください。 本番にする前に、その差分を見たいです。

これが2つ目のチェックポイントです: あなたが見比べて、納得してから初めて本番に反映します。 知っておくと良いこと:

  • 「変化なし/提案ゼロ」が正解のこともあります。 変更後のエージェントが「今日は対象なし」と正しく判断したなら、空の結果は不具合ではなく合格です。
  • 「変わらない部分」も見ましょう。 良い変更は、あなたのケースを直しつつ他をこっそり変えないものです。Claude は影響を受けないはずの部分が変わっていないこと(影響範囲=ブラストラディウス)を確認します。
  • まだ本番には何も入っていません。 変更後のエージェントは脇に置かれているだけ。シミュレーションは何も書き込まず、Slack にも投稿しません。

ステップ3 — 本番にする、そして戻し方 🛠

あなたが納得して初めて本番に反映します — そして挙動の変更では、これはわざと人だけの操作です。

レベル本番にする方法誰が
運用設定(スケジュール/モデル/チャンネル)すでに反映済み — Claude が設定した時点で有効🤖 Claude(MCP)または 🛠 admin
挙動(新しいバージョン)人が agent-console で新バージョンを承認・有効化する🛠 人だけ(console)
新しい能力(コード)まず PR をマージし、そのあと人が承認・有効化する👤 マージ → 🛠 承認・有効化
提案 → 自動(承認なしで反映)admin が console で切り替える — きれいなシミュレーションの後だけ🛠 admin(console)

なぜ承認と有効化は人だけ? エージェントを追加したときと同じ安全弁です。Claude は変更の「準備」と「シミュレーション」まで。GO を出すのは必ず人です。だからこそ、Claude は変更版を作ってテストしても、それが勝手に本番へ出ていくことはありません。

元に戻すのは簡単です。 挙動の変更はどれも新しい「バージョン」で、古いバージョンは残っています。本番の変更に驚いたら、人が console で前のバージョンを再度有効化するだけ — 一瞬で戻せます。運用設定の変更(スケジュール/チャンネル)は、元の値を入れ直せば戻ります。

本番になったら、実際の動きがシミュレーションと一致するか Claude に確認してもらえます:

🤖 反映後、次の実行結果を確認する
Claudeプロンプト
変更が本番になりました。run_read のツールで、このエージェントの直近の実行結果を見せて、私たちがシミュレーションした内容と一致しているか確認してください — 期待した変更になっているか、他に想定外のことが起きていないか。

うまくいかないとき

症状意味 / 対処
Claude が「直した」のに何も変わらない挙動の変更なら、人が console で新バージョンを承認・有効化した? 変更を作っただけでは本番になりません。
本番の動きがシミュレーションと違うrun_read で再実行して見比べる。新しいコードが要る変更なら、有効化の前に PR をマージした?
変更後に「提案ゼロ」になる設計上それが正しいことも(今日は対象なし)。壊れたと決める前に実行結果を確認。
時間を変えたのに新しい時刻に動かないエージェントは有効化済み? スケジュールは ON で、owner 側のワーカーが ON か(🛠)。
元の状態に戻したい人が console で前のバージョンを再度有効化(一瞬)。運用設定なら元の値を入れ直す。
Claude が「これはコードが要る」と言うそれは最上位レベル — あなたがレビュー/マージする PR が必要で、そのあと承認・有効化。プロンプト1つではなく2本立てだと考える。
Claude が問題を再現できないそれは失敗ではなく“発見”です — 原因は別のところ(データ・タイミング、あるいは既に直っている)かもしれません。

クイズ

Quiz

Claude に「エージェントの対象期間を7日から14日に変えて」とだけ伝えました。Claude はどうする?